ミュージシャンの効率的な練習方法 / 本気でプロを目指すならNSM
こんにちはベーシストで教務部長/ 副校長の西本圭介です。
本日はプロミュージシャンの目線でこれから入学を考えている人、在校生へ向けて効率的な練習方法とマインドについて書きたいと思います。
ここでは楽器の上達をベースを例にして話しています。
他の楽器でも基本的な考え方は一緒なので、参考にしてください。
まず、初心者や経験値が浅い方が入学する場合にこの時期から入学までの半年以上をどのように使うべきかという相談が多々あります。
まずは自力で楽器を練習することを始めなければならないのですが、多くの方が入学してから練習を本気で取り組もうと考えられます。
しかし、それではプロデビューまでに十分な時間がありません。
当然のことながら可能な限り入学までに楽器のスキルは高めておく必要があります。
その方法についてですが、簡単にいうと弾きたい(叩きたい)曲が出来るようにとにかく練習するしか無い! なのです。
こういう話をするとおじさんの昔話のように思えて、他人事のように聞こえるかもしれませんが、実は楽器の上達方法なんて長い間変わっていません。
アンプやエフェクター、録音技術がいくらハイテクになっても、ベースなんて今でも↓このような1950年代にできた形のものをずーと使い続けているのですから。
ギターも同様ですし、ドラムキットの形だって大きく変わっていないですからね。
ITやテクノロジーがいくら進化したところで生身の人間がこの楽器を弾く以上、
マジックのように簡単にうまくなる方法など存在しません。
そんなマジックがあったら、音楽教室は潰れ、今頃楽器店でそのノウハウはベストセラーになっているでしょう。
確かに現代はYouTubeという、簡単に無料レッスンを見られる便利なツールがあります。
私も以下のように無料レッスンをしているので、興味あれば見てください。
自分の若い頃にこんな便利なものがあったら、さぞ楽だったと思いますが、実はこんなにテクノロジーが発展しても、若い子達の楽器上達率が高くなっているかというと結構そんなこともないのです(汗)
私は教務部長という立場でこの問題を真剣に研究しています。
情報が無料で手に入り、海外のトップアーティストの情報が誰でも手に入るのに、なぜ若者の楽器上達率は向上しないのか。
皆もそう思いませんか?
実はインターネットも携帯電話もなかった、レコードプレイヤーとカセットテープのような練習に不便な時代の若者のほうが上手い人が多かったと思います。(正直ですいません)
自分がベースを始めた高1年生の頃にはベースマガジンという専門誌は発刊されていませんでした。
そもそも、ベースを練習するというツールが少なく、教則本も限られていましたからね。
当時の自分はギター・マガジンとヤングギターを読むしかなく、記事のなかにちょっと登場するベースの話題を探して読むくらいでした。
そこで自分はベースを練習するレベルの高い素材がないので、仕方なくギターの譜面をベースで弾く練習をしていました。
ギターをベースに展開するには2本足りない弦をどうやって弾くのかを考える必要があり、そのお陰でタッピングがうまくなりましたwww
本当にやることがないので仕方なくですよ(汗)
当時にコピーしていたのはイングヴェイ・マルムスティーンやリッチー・ブラックモアなどテクニック系のギターヒーロー達です。
広島という田舎にいたし、インターネットもないので、ベースでギター奏法の練習をすることが異常なのかどうかもわからなかった。
そもそも、基礎を習いにもいかないし、大人の助言も聴かないのだから、ライブ映像(当時はVHSテープ)擦り切れるまで見て、
ベーシストなんて映像でほとんど映らないので、ギタリストのピック弾きのフォームや運指を見て勉強しました。
お陰でNSMの姉妹校のOSMに1992年に入学する頃には以下↓のようなギターフレーズは弾けるようになっていました。(この動画よりはまだ下手だったけどね)
当時の自分は広島ではうまいと自惚れていたし、ヤマハ主催の全国コンテストではベーシストなのに歪ませてギターフレーズを弾きまくって広島大会の本戦へ行きました。
審査員からは「あなたは何者ですか? ギタリストなんですか?」と総評されたことを覚えていますし、姉妹校のOSMに入ったときのレベルチェックではベースでピッキングハーモニクスのみのコード曲を自作して演奏し、
「お前はベーシストではなくギタリストになれ」と苦笑されたことを思い出します。
ただ、自分は田舎者なので、自分が特殊なことをしているとは思っていなくて世界で戦うにはまだまだ全然駄目だと思っていたし、
大阪や東京へいったらとんでもない猛者がうじゃうじゃいると思っていましたからねww
ネットが無い、本当に幸せな時代です。
話が少しずれちゃいましたが、基本的に楽器を上手くなるには難しい曲にトライするしかありません。
難しいの意味はただ速い曲を弾ければいいという意味ではないので、詳しくは体験入学や授業で講師に質問してみてね。
もちろん最初は簡単なベースラインが弾けることは大切なのですが、やりたい曲のレベルを自ら上げていき、それが出来るように独学で努力するという忍耐力を初期の段階で身に付けなければなりません。
ようするにすぐに「できません」と言ってしまわないように、出来る自分を想像し出来るまで練習。
「出来ません」と絶対言わない鋼のメンタルを作るのです。
誰かが、教えてくれるまで待っていては競争に勝てませんし、自分で学ぶ能力を身に着けていなければ、いくら世界トップの教師が教えても、最後に身につけるのは皆さん自身だからです。
特に楽器というのはフィジカルを鍛える必要のある分野で学問的な考えよりも、人がやっていることを見て記憶し、それを自分の脳が自分に置き換えて体に司令を出せるようにしないといけません。
そのために自分はとにかく映像でプロの人の立ち方、弾き方という部分を頭にすり込みました。
この映像で覚えるという点はYouTubeでは有利なのですが、超デメリットも存在します。
それはプロでもない素人の弾いてみた動画や解説動画を鵜呑みにしている若い子達が多いからです。
自分がネットサーフィンして探しても、結構嘘くさいレクチャーは山のようにあるし、LIVE経験やプロ経験、プロ講師経験の薄い人のレッスン動画だから、眉をひそめたくなるような粗悪ものも多いです。
要するにタダより怖いものがないということで、ネットのなかった時代に比べて、
動画見放題の現代のほうが上達率が低いというのは、間違った答えも含めて、いつでもネットで見つけられることで想像力の欠如と誰もやったことのないことにチャレンジするというベンチャー精神が養われにくいためだ考察できます。
今日は何が言いたいかというと、初心者諸君は弾きたい曲があったら、まずは本人の動画を見まくって想像力を鍛えることです。
当然のことながら良い音響デバイスで良いスピーカー(または良いヘッドフォン)で音楽を聞くことです。
iPhoneのスピーカーで音楽を聞いてもベース音など聞こえないので、本当に耳が悪くなります。
誰かの弾いてみた動画でも駄目。
本人のLIVEを探して見る、写っていない箇所は想像力を使って見る。
本当に仕方ない時だけはレッスン動画で答え合わせ的に見てみる。
そして、いくら便利になってもめちゃくちゃ練習をするという肉体的トレーニングは変わらないので、テクノロジーに頼らず、とにかく練習するしかないのです。
簡単にいうと、自宅にいる時は風呂とトイレ以外はベースを触っておけということですね。
学校はあくまでも皆さんが練習して来ていることに対しての補正やアドバイス、補助はしますが、皆と四六時中一緒に練習をしてあげるわけにはいかない。
自宅で一緒に練習にはお付き合いできない。
しかも、短いコースはたった2年しかないのですから。(だから4年制をおすすめします)https://www.nsm.ac.jp/course/super/
本校に入学を考えて、プロを本気で目指しているミュージシャンはまずは独力で楽器を上手くなるように、楽器バカになってほしい。
うちの体験レッスンではそういう部分を伝えていきたい。
初心者の方は来校頂いて、ぜひ先生に自宅学習のやり方やコピーの仕方などを遠慮なく質問してほしいです。
誰でも初心者の時はあるので、それ自体は全く問題ない、しかしその初心者の状態がどれだけ続くかが問題であり、出来るだけ短い期間で中級者レベルになる方法があります。
経験値は問わないので、本気でプロミュージシャンを目指すならNSMの扉を叩いてください。
悩むよりも体験入学へGO!!!!