翻訳
先般、「モノローグ集」という本があると聞き、
気になり書店に足を向けた。
日本でシェイクスピア劇37編の個人全訳を達成したのは、以下3名。
坪内逍遥さん
小田島雄志さん
松岡和子さん
松岡和子さんは最近ニュースにも話題になりました。
https://www.sankei.com/premium/news/210516/prm2105160004-n1.html
以前、松岡和子さん訳の「夏の世の夢」を購入した。
二冊並んでるのだが、実は一部翻訳内容が変更されている。
翻訳家の苦労を感じ取った瞬間でもあった。
この「夏の世の夢」
昔はよく「真夏の世の夢」と作品名が訳されていたけれども、これも解釈が難しい。
「夏の世の夢」は「A Midsummer Night’s Dream」
「Midsummer Night’s」から「真夏」と訳されていたのだが、
「Midsummer Night’s」は「夏至」の意味。
到底、「真夏」ではないのだが、作中には「五月祭」というワードが出て来ており、
5月なのか6月なのかと言う疑問も生んでいるのでなかなか難しいところはある…。
ちなみに、多くの人に耳馴染みのあるメンデルスゾーン「結婚行進曲」は「夏の世の夢」の曲でもある。
話を元に戻して、石井美樹子さんの「真訳 シェイクスピア四大悲劇」
念願の石井美樹子さんの翻訳で読める楽しみが日々を支えてくれる。
シェイクスピアを通して、イギリスへの関心が高まった。
石井美樹子さんにしか訳せない、真の英文学としてのシェイクスピア四大悲劇が、
しばらく遠ざかっていたシェイクスピア研究に戻れそうな気持ちになり感謝。