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To be, or not to be,

「To be, or not to be,that is the question.」

-『ハムレット』第三幕第一場-

 

このセリフの訳には色々ある。

一時、(生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ。)

が世に出たが、最近ではこの訳はされていない。

(生きてとどまるか、消えてなくなるか、それが問題だ。)松岡和子訳

(存在するか、しないか ――― そこが肝心だ。)石井美樹子訳

と戯曲の展開に添った訳が最近では主となってきている。

 

(このままでいいのか、いけないのか、それが問題だ。)小田島雄志訳

この訳がいまの気持ちに当てはまる。

 

アクター中間公演を8月中旬に予定していましたが、

大雨・洪水警報の影響で登校出来ず、稽古や仕込みの準備不足、

愛知県の新型コロナウイルス感染者の増加に伴うリスク回避のため、

考慮したあげく、公演を中止にせざるを得なかった。

 

講師、ホールすべてのスケジュールを調整して決めた日程の為、これを逃すと再公演は難しい・・・。

 

授業から稽古に取り組み、夏休みを返上して臨んできた学生にとっては、とても悔しい思いをした。

もちろん、関わってくれた講師、スタッフ、そして照明、PAコースの学生も・・・。

 

 

1年生は斎藤隆介さんの作品を語り形式で取り組んで来ました。

2年生は『ゴジラ』。岸田國士戯曲賞を受賞した名作です。

 

演劇は一過性の芸術という側面を持ちます。

その瞬間に立ち会うお客様の記憶に残すことで、情景や登場人物がお客様の中に生き続けていくもの。

学生たちのその姿を、皆様の記憶に留めたかったのですが…。

 

ただ教育においての演劇には次の部分も大切にしています。

「公演を仕上げていくまでの課程」

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・作品へのアプローチ
・役作り(衣装も含めて)への検討、こだわり
・プロの演出家と作り上げる作業
・共演者、スタッフとのコミュニケーション

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などなど、稽古段階で経験するこれらのことが、公演の出来に影響してきます。

 

「ここまで作り上げてきたことは、得るものが十分あったはず」

と演出を担当された講師のこのお言葉に救われます。

 

いまプロの世界でも公演中止を余儀無くされます。

「多くの経験を、どのように次に生かすか」

 

次の公演に向けて、技術だけでない部分も成長してくれることを願っています。

 

アクター担任 藤崎

 

 

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